もしも織田信長が渋谷のベンチャー企業の社長だったら。
明:信長さん。僕、会社やめます。
もうついていけません。
信:なぜだ光秀。
一緒に天下一を目指そうと約束したではないか。
それにもう上場は目の前だぞ。
こんな時にCTOであるお前が抜けては困る。
明:もう限界なんです。
信:何が限界なんだ?
明:信長さんはいつも戦略を1人で決めちゃうし、
給料安いし。
信:給料はごめん。
明:それに、
「俺は桶狭間の戦いでたった5000人の軍隊で
25000人の今川軍を倒したんだぞ」
という話を聞くのはもううんざりなんです。
信:そうか...
明:「俺が日本で初めて鉄砲を使ったんだ!」
という自慢も聞き飽きました。
信:ごめん...
明:何より、信長さんが勝手に楽市楽座を始めたせいで
競合がたくさんできてしまったのに、
信長さんは気にも留めず、鉄砲の練習ばかりしてるじゃないですか。
信:スタートアップだから仕方ないじゃん。
明:大企業が類似サービスを出してきたらどうするんですか。
信:それは後で考える。
明:それでは遅いんです
信:ごめん
明:ホトトギスの件も許せません。
僕がオフィスの片隅で大事に育てていたのに、
”鳴かないから”という理由で殺しちゃったし。
信:ごめん。 鳴くまで待てばよかったよな。
明:信長さんはいつもそうです。
もう限界です。
今まで ありがとうございました。
信:待ってくれよ
明:もう他のメンバーを連れて辞めます
信:勘弁してよ...
次の日、明智光秀は仲間を連れて、渋谷を後にした。
残された織田信長は上場を目前にして、大切な仲間を失ってしまった。
これが後に 本能寺の変 となる。